CBD（カンナビジオール）ついて

CBDとは

CBDは、麻化の植物に含まれるフィトケミカルの一種。近年、健康食品や化粧品、医薬品などに利用が広がっている。

麻にはCBD以外に、THC、CBN、CBGなど数百種類のフィトケミカルが含まれている。 これらはカンナビノイド類と呼ばれ、麻の花穂、葉に多く、茎、根、種子にも微量、存在している。

カンナビノイドは身体に摂取されると、ECS（エンドカンナビノイドシステム）と呼ばれる神経伝達機能に作用し、様々な効果を生み出す。

　　　　　　 　　　　　

マリファナではないの？

マリファナの主成分であるTHCは、ECS内のCBI受容体と強く結合することで、陶酔感や多幸感等の精神作用を引き起こすため、日本を含め多くの国で 使用が制限されている。

一方、CBDはCBI受容体との親和性が弱く、過剰な神経伝達物質の伝達を抑える効果があり、緊張の緩和、睡眠の質の向上、抗炎症、認知機能の改善などの機能性を発揮する。

また、脳血管と脳細胞の間にある血液脳関門を通過し、脳の神経伝達を正常化するという研究成果も報告されている。

麻は100種類以上の品種が存在する。マリファナに分類されるCannabis Sative ssp sative, Cannabis Sative ssp indica等の品種は、 THCの産生量が多い。一方、もともとTHCがほとんど含まれない品種はヘンプと呼ばれている。

日本に先行してCBD市場が形成される欧米では、THCの濃度基準を設定している国が多く、これをクリアした品種のみが産業用ヘンプとして栽培できる。

米国では2018年に農業法が改正され、THC濃度は0.3％未満の麻を産業用ヘンプに指定。昨年2021年1月には濃度基準が1.0％まで引き上げられた。

中略

　　　

日本での規制は？

日本では、現行の大麻取締法に則り、麻の花穂、葉、未成熟の茎から抽出したCBDは大麻に該当するため使用できない。

そのため成熟した茎や種子から抽出したCBDのみが利用されている。

また、THCの濃度基準はなく、わずかでもTHCが含まれれば違法となる。

CBD製品を輸入する際は、麻の成熟した茎または種子から抽出・製造されていることを示す 証明書、分析方法及び検出限界値（LOD）、分析機関、分析実施者の署名入り成分分析表、原材料となる茎などの全体像、製造に使用した機器が把握できる写真を厚労省に 提出することが求められている。

CBD、運動能力に影響を与えず。シドニー大研究

オーストラリア・シドニー大学の研究チームは2022年5月末、麻由来のCBDを多量に摂取しても車の運転能力に影響がないとする研究結果を発表した。

研究では17人の被験者に、CBDオイル（15mg,300mg,1,500mg）とプラセボを摂取してもらい、45～75分後と3.5～4時間後の計2回、運転シミュレーターにより、 先行車との安全な距離感の維持、高速道路や田舎道を想定した道路の走行能力を試験した。

結果

CBDの摂取量に関わらず、酩酊感は誘発されず、運転・認知能力に影響を与えないことが確認された。

健康産業新聞より引用