夢の若返り成分と期待されるNMN

　　　　

若返りで話題のNMNとは？

NMNとはニコチンアミドモノヌクレオチドの頭文字をとったものである。

もともとは「若返りの薬」として中国や米国の富裕層に人気があった素材です。

生体内の長寿遺伝子とよばれるサーチュイン遺伝子を活性化させ、老化を抑制することが示唆された最近話題の成分である。

日本でも2015年1月にNHKスペシャルの長寿革命番組で取り上げられ大きな反響を呼んだ。

食べ物では何に含まれてるの？

NMNは、ビタミンB3群に属しており、自然界では枝豆、ブロッコリー、アボカド、トマトなどに極々微量に含まれている。

生体内ではビタミンB3、ニコチンサンアミドと結びついて、エネルギー産生を担う「NAD＋」を生み出す。

NAD＋の前駆体は、NMNのほかにも存在するが、NMNはNAD＋の直前の代謝産物であり、直接体内へ吸収される物質のため最も効率的であるとされている。

最近の研究成果は？

NMNやNAD＋に関する研究は、国内外で近年盛んに進められており、これまでには皮膚や骨格筋、血中などのNAD＋は加齢とともに減少することがわかっている。

近年では、大阪大学医学部がNMN摂取によるフレイル改善の臨床結果を公表し、フレイル（加齢に伴う予備能力低下のため、ストレスに対する回復力が低下した状態）を伴う糖尿病患者に1日250㎎、6ヶ月投与したところ歩行速度と握力が改善する傾向を示した。

ワシントン大学にて中高年女性のインスリンの働きを高める研究成果を発表。米科学誌「Science」に論文が掲載された。

現在の原料輸入状況は？

現在、国内で流通されているNMNのほとんどは中国メーカーで製造されている。しかし各輸入業者は日本の規制を遵守していることを確認し、品質トレサビリティを担保すること、第三者分析機関による純度の分析を行うことを徹底している。

ヘルスライフビジネスより引用

東大、NMNで高齢男性の運動機能改善

東京大学医学部附属病院糖尿病・代謝内科の五十嵐助教、中川桂子医師、三浦医師、山内教授の研究グループは、ニコチンアミドモノヌクレオチド（NMN）の摂取で高齢男性の運動機能が改善することを明らかにしたと発表した。

三菱商事ライフサイエンスの受託研究として実施。同日、英国科学誌「NPJ Aging」オンライン版に掲載された。

健康な65歳以上の高齢男性42人を対象に、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド（NAD＋）の前駆体であるNMNを用いて、無作為化プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験を実施。

1日250mgのNMNを12週間経口摂取した結果、「NAD＋」および関連代謝物の血中濃度が上昇、「歩行速度、握力などの運動機能が改善することを明らかにした」としている。

聴力の改善傾向も見られたという。

血液検査の結果を含め、明らかな有害事象は認められず、安全に摂取が可能であることを確認した。

発表では、「NMNの経口摂取によるサルコペニアの予防効果が期待され、今後、健康寿命の延伸へ寄与するものと考えられる」としている。

インスリンの働きを改善、糖尿病予防に期待

米ワシントン大学医学部の吉野美保子准教授、吉野純准教授および共同研究者の今井教授らの研究グループは、ヒトへのNMNの投与による代謝効果を調べる臨床試験を実施し、中高年女性の筋肉で、血糖値を調整するインスリンの働きの改善を確認した。

この研究製菓は2021年4月、米国科学振興境界の発行する科学誌「Science」に論文掲載されている。

研究は、過体重または肥満体型で、閉経後の55～75歳の女性25人を対象とする10週間のランダム化プラセボ対照二重盲検試験にて行われた。

13人のNMNカプセル（250㎎/日）摂取群と、12人のプラセボ群を比較すると、NMN摂取群は、骨格筋におけるインスリンの働きが25%上昇した。

尚、被験者の血糖値や体重に変化はなく、身体への有害事象は確認されていなかった。

肥満の人は、血糖値を調整するインスリンの働きが悪くなり糖尿病になりやすいことが報告されている。

同論文では、インスリンの働きが25%上昇する例として2型糖尿病予備軍で体重70㎏の人が努力して約7㎏原料した時とほぼ同等の改善だ、と紹介している。

健康産業新聞より引用