発酵食、スパイスの豊富な食事は炎症を軽減

米国・スタンフォード大学医学部の研究によると、発酵食品が豊富な食事は腸内細菌叢の多様性を高め、炎症を減少させることが明らかになった。研究成果は学術誌のCellで発表された。

研究では36人の健康な成人が、発酵食品が豊富な食事、または食物繊維が豊富な食事を摂取。2種類の食事は腸内細菌叢と免疫系に異なる影響をもたらした。

発酵食品グループでは血液サンプル中の19の炎症性タンパク質のレベルが減少し、4種類の免疫細胞の活性化が調整され、腸内細菌叢の多様性が増した。

減少した炎症性タンパク質のうちとくにIL-6はリウマチ、2型糖尿病に関連すると言われる。

一方で、食物繊維グループでは、19の炎症性タンパク質のレベルは減少せず、腸内細菌叢の変化もなかった。

研究グループは「微生物叢をターゲットとした食事は、健康な成人の炎症を軽減する手段となる。 プロバイオティクスおよびプレバイオティクスが腸内細菌にどのように影響するか引き続き調査する」としている。

健康産業新聞より引用

体内の長引く炎症は動脈硬化などの心疾患疾患の一因といわれる。

スパイスを食事に加えると、食後の炎症が抑えられることが、米国の研究でわかった。

太りぎみか肥満で、高血圧や脂質異常などの心疾患疾患のリスクを因子を１つ以上持つ男性１２人に、以下３種類の食事をそれぞれ別の日にとってもらった。

飽和脂肪酸と炭水化物が多い食事（ココナッツチキンカレー、コーンマフィン、ビスケット）にスパイスを、➀加えない、➁２ｇ加える、➂６ｇ加える。

スパイスはターメリック、ジンジャー、シナモン、オレガノ、パセリ、バジル、黒コショウなどをブレンドした。

結果、スパイスを加えた食事、特に６ｇでは、加えない食事に比べて炎症マーカーは減少した。

高脂肪、高炭水化物が原因の体内の炎症は、スパイスの抗炎症作用で減少したようだ。

雑誌、日経ヘルスより引用