尿路結石

名古屋市立大学 理事長 郡 健二郎

尿の成分が結晶化して”石”ができて痛む

➀尿が濃くなる。水分を控えたり、汗をたくさんかいたりして体内の水分が失われると、尿が濃くなる。

➁尿の成分が固まる。尿が濃くなると、尿に含まれるシュウ酸やカルシウム、尿酸が固まり、結晶化して結石ができる。なかでもシュウ酸とカルシウムが結合したシュウ酸カルシウム結石が多い。

➂激しく痛む。脇腹、背中、下腹部、陰嚢など。結石が尿に押し出されるようにして移動するときに、激痛が生じる。痛みはわき腹から背中にかけて、広範囲にわたる。

脂肪の取り過ぎが1つの原因

シュウ酸の多くは腸でカルシウムと結合し、便として排出される。脂肪を取り過ぎると腸内で脂肪の中の脂肪酸がカルシウムと結合し、カルシウムと結合すべきシュウ酸が多くなり、体内に取り込まれる。

治療

結石が尿管にある場合(5mm以下)

尿の流れがよくなるように多量の水を飲んで、尿と一緒に結石が自然に排出されるのを待ちます。痛みが起こる場合もあるので、痛み止めを使用することもあります。1ヶ月以上排出されないときは、5mmを超える結石がある場合と同様の治療を行います。

結石が尿管にある場合(5mm以上)

対外衝撃波砕石治療を行います。体外から結合に向けて衝撃波を当てて細かく砕きます。結石が硬いときなど、対外衝撃波砕石治療が難しい場合は、内視鏡を尿道から入れてレーザーなどで砕いて取り出します。

結石が腎臓にある場合

結石の大きさにかかわらず、対外衝撃波砕石や内視鏡治療が選択肢されます。

予防対策

肥満、高血圧、糖尿病、脂質異常症などのメタボリックシンドロームがある人は尿路結石の発症が多いことが知られています。また、尿路結石は女性より男性に多い病気ですが、これは閉経前の女性は、女性ホルモンの働きによって、骨からカルシウムが溶け出しにくいことが関係しています。

このため閉経後には女性にも増え、発症率は男性とほぼ同等になります。遺伝も関係しているとされているので家族に尿路結石を経験した人がいる場合は注意しておきましょう。

予防のための食生活

1日に2L以上の水分をとる。少量をこまめに飲むよりは、一度に多めに飲む方が、尿の流れがよくなるので勧められる。ただし、体内で結石のものに変化するプリン体を含むアルコール飲料、ビールは控える。

夕食は寝る3時間前に済ませる。食べてすぐ寝ると、睡眠中に尿が濃くなり、結石ができやすい。

食事の取り方を工夫する

脂質の取り過ぎに注意する。またシュウ酸を含む食品は、カルシウムを含む食品と一緒にとると、腸内で結合して便として排出される。さらにマグネシウムにはシュウ酸を排出する働きがあるので、マグネシウムが豊富な果物や海藻などを取る。

シュウ酸を含む代表的な食品、その取り方を工夫する

コーヒー、紅茶     にはカルシウムを含む牛乳
ホウレンソウ、たけのこにはカルシウムを含むかつお節
大根にはカルシウムを含むちりめんじゃこ

雑誌、きょうの健康より引用

ブログ作者の感想

上記の写真のようなものが尿道を通ってくる?それは激痛になりますよね。私は健康診断にてエコーで結石がみつかりました。幸いまだ小さかったので、たくさん水を飲むことを勧められました。カルシウムやマグネシウムのミネラルが予防にいいようなので、水とミネラル摂取で予防することが大切ですね。

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