ストレスを感じたら泣いた方がいい科学的根拠

東邦大学医学部名誉教授の有田氏が行った脳科学の実験によると、感動的なビデオを見た被験者は、号泣の10秒前、脳の前頭前野の血流量が増加したという。脳の前頭前野の中でも額に位置する「共感脳」と呼ばれる場所が、激しく興奮することを発見した。

泣くと脳はどう変化するのか。被験者の泣く前は心拍数や血圧が上昇して活動時に働く自律神経の「交感神経」が非常に優位な状態にある。ところが涙を流し始めると、被験者の心拍数は落ち着いて「副交感神経」優位の状態に切り替わった。心理テストの尺度でも緊張や不安、うつ傾向の項目が改善した。

共感脳が興奮すると、その信号が視床下部のストレス中枢をリセットし、リラックス時に働く「副交感神経」にスイッチが切り替わって、その信号が上唾液核を通し涙腺に涙を分泌する指令を出すと考えられている。つまり「共感によって涙を流すと、脳は起きたままにしてリラックスできる」と有田氏は強調する

「人間は大脳は大脳が発達してきたために脳が酷使され、現代では夜に眠れない状況の人が増えています。いい睡眠が取れなければ、脳は一向に休まらず、ますます心身が疲弊し、いつか病んでしまう。ですからストレス解消手段として涙を積極活用してほしい。共感して涙を流せるような状況を人工的につくる「涙活(るいかつ)」を私は勧めている」と有田氏はいう。

たった一粒でも脳がリセットされる

有田氏はうつ状態の人に生活指導を行う団体の代表として、動画の上映会などを開いてきた。同じものを見てAさんは泣けるのに、Bさんは泣けないというのはよくあること。心に響くものは、人それぞれ違うからだ。

子供が恋愛ものを見ても泣けないように、自分の記憶や体験と重なるテーマを選び、心が揺さぶられる場面をみつけましょう。自分が泣ける、心が動く必須アイテムを探してください。ある方は自分の結婚式で両親に手紙を読み上げるシーンを挙げていました」と有田氏はいう。

涙活をするなら、夕方や夜、休日に行ってそのまま休むといい。泣いた後は心は回復するだけでなく、副交感神経の働きによって眠くなったりお腹がすいたりという状況が生まれる。そのまま仕事に戻れば再び交感神経に逆戻りし、癒しの時間が断ち切られてしまう。

また、「泣きそう」という状態に留まったままだと、リラックスにつながらない。一方、必ずしも長く泣く必要はなく、「たった1粒」でも涙が流れれば副交感神経に切り替わり、脳がリセットされるという。

雑誌、プレジデントより引用

ブログ作者の感想

自分にとって共感して泣ける映画や音楽、それで涙を流すことが「起きたまま脳をリラックス、リセット」することを知り驚きました。ストレス解消の手段の一つにしたらいいですね。ちなみに私は「火垂るの墓」です(妹が亡くなるところでいつも泣いてしまいます(実際、妹は亡くなってませんが、小さい子が亡くなるのは・・))。男は泣くのを我慢しがちなので、お風呂で一人、何かを思い出して一粒の涙を流すのもいいかもしれません。泣いてすっきりして風呂上がりのビールでも飲めば明日への切り替えにつながりますね。

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