日雇いバイトに依存する若者たち:正社員への意欲低下とその影響

私は以前、会社を辞めた時、3か月ほど転職活動をしながら、時々日払いバイトをしていた時がありました。そこで会った若者に話を聞くと大学を卒業してフリーターとなり派遣バイトで転々としている人を多く見かけた。

なぜ、正社員として就職活動しないのかと聞いたところ、今は日払いバイトでいろいろな仕事をしているほうが気が楽、また楽しいとか、正社員になっても毎日がつらいイメージしかないとか言っていた。そこで本記事では、若者がなぜ正社員になることを避け、日雇いバイトに依存するのか、そしてその結果としてどのような問題が発生しているのかについて考察してみました。

正社員への意欲低下とその背景

近年、日雇いバイトに依存する若者が増加しているのかもしれない。正社員への意欲低下、正社員の責任からの回避、他人とのコミュニケーションを避ける傾向が強まっていると言われています。これらの現象は、若者の生活様式や将来に対する考え方に大きな影響を与えています。

まず、若者が正社員への意欲を低下させる理由について考えてみましょう。一つの大きな要因として、正社員の責任の重さが挙げられます。正社員として働くことは、企業に対する責任やプレッシャーが大きく、特に若者にとっては精神的な負担となり得ます。さらに、日本の企業文化においては、長時間労働や厳しい上下関係が存在し、それが若者にとって魅力的ではないこともあります。派遣バイトならほとんど決められた時間で帰れますからね。プライベートな時間をより大切にするのが今の若者の傾向なのかもしれません。

また、他人とのコミュニケーションを避ける傾向も見られます。SNSやインターネットの普及により、若者はオンライン上でのコミュニケーションに慣れており、リアルな人間関係を築くことに抵抗を感じることが増えています。日雇い派遣バイトならその日のその時にしか一緒に働かないので、どんなに嫌な奴でもその日だけ我慢すれば終わりですからね。このような背景から、組織の中で他人と関わりながら働くことに対するハードルが高く感じられ、正社員への意欲が低下しているのです。

実家暮らしと日雇いバイトへの依存

正社員への意欲低下と関連して、若者の実家暮らしも増加しています。実家暮らしは経済的に安定しているため、収入が不安定な日雇いバイトでも生活を維持することが可能です。親のサポートを受けながら、自由な時間を持ち、自分の好きなことに時間を使えるという利点があります。

しかし、この生活スタイルは若者の将来に対して大きなリスクを伴います。日雇いバイトは職務経歴書に書けるようなスキルや経験を提供することが少なく、将来的に正社員としての転職が困難になります。また、日雇いバイトの収入は不安定であり、中高年になってもこの生活を続けることは経済的にも精神的にも困難です。

休憩していた時にも、適当な明日の仕事がないか、スマホから「メルカリ ハロ」「Timee」で探してました。

若者が正社員に挑戦すべき理由

若者がもっと正社員に挑戦すべき理由は数多くあります。まず、正社員として働くことで、専門的なスキルや知識を身につけることができ、キャリアアップの道が開けます。若いうちに正社員としての経験を積むことで、自分の市場価値を高めることができ、将来的に転職を希望する際にも有利になります。

また、正社員として働くことは、経済的な安定をもたらします。定期的な収入があることで、将来的な計画を立てやすくなり、貯蓄や投資など、長期的な視点での資産形成が可能となります。さらに、企業の福利厚生や社会保険制度を利用できることも、大きなメリットです。

若いというだけでいろいろな可能性を秘めていて(企業もそう思っている)、従業員の若返りを図っている企業にはそれだけで採用に有利にも働きます。今、若さを武器にしないでもったいないとすら思ってしまいます。

たとえ短くてもいいから正社員で働いていたキャリアを築き上げてほしいものです。日雇い派遣バイトを10個するより、1つ正社員で働いた方が、転職に有利だと思われます。

スキルアップと自己成長の重要性

正社員として働くことで得られるスキルや経験は、単に職務経歴書に書ける内容だけではありません。仕事を通じて、人間関係の構築やチームワーク、問題解決能力など、社会人としての基本的なスキルを身につけることができます。これらのスキルは、どのような職業でも役立つものであり、自己成長に繋がります。

日雇いバイトでは、こうしたスキルを身につける機会が限られています。一時的な収入を得るための仕事が中心であり、長期的なキャリア形成には貢献しにくいのが現実です。若者が自分の将来を見据えて、スキルアップに努めることは非常に重要です。

日雇いバイト生活からの脱却

若者が日雇いバイト生活から脱却するためには、いくつかのステップが必要です。まず、自分のキャリアに対する明確なビジョンを持つことです。将来の目標を設定し、それに向けて必要なスキルや経験を積み重ねていくことが大切です。

次に、自己分析を行い、自分の強みや弱みを理解することです。これにより、自分に適した職種や業界を見つけやすくなります。また、情報収集も重要です。インターネットや書籍、セミナーなどを利用して、業界の動向や求められるスキルについて学ぶことができます。

さらに、行動力も欠かせません。求人情報を積極的にチェックし、応募書類の作成や面接対策をしっかり行いましょう。自分の強みをアピールするためには、職務経歴書を充実させることも必要です。日雇いバイトで得た経験をどのようにアピールするか工夫することも大切です。

最初は、いくつも書類選考が通らず諦めたくなり、心が折れるかもしれません。でも決して諦めず、継続して行動してほしいですね。「落とされた」ではなく「縁がなかっただけ」「(高飛車に)いや、むしろこちらが選別しているだけ」「落とされたことが悪いことか、いいことかは今はわからない(落とされたところはもしかしたら、どんでもなくブラック企業だったかもしれない)」

かくいう私は、3か月間で180社ほど落ちました(笑)でも、諦めませんでした。競争の激しい民間の転職サイトから比較的きょぷそう相手が少ない公共の求人(ハローワークや都道府県が提供している求人サイト)サイトへ戦いの場を移したのが功を奏した形になりました。

有無ぼれず、過去に執着せず、新たな道へ行くのも時には必要かもしれません。あなたにもきっと役に立てるスキルがあるはずです。可能性を信じて前へ進みましょう。

結論

私の小さな経験ですが日雇いバイトに依存する若者が増えている現状は、日本社会全体にとって深刻な問題になっているのではないかと思いました。正社員への意欲低下、正社員の責任からの回避、他人とのコミュニケーションを避ける傾向などが、この問題をさらに悪化させています。しかし、若者がもっと正社員に挑戦し、スキルアップに努めることで、自分の将来を切り開くことができます。

経済的な安定や自己成長、長期的なキャリア形成のためには、若いうちから正社員としての経験を積むことが非常に重要です。日雇いバイト生活から脱却し、より充実した社会人生活を送るためには、行動力と自己分析、情報収集の三つが鍵となります。若者が自分の未来を見据え、積極的に行動することで、より明るい将来を築くことができるでしょう。